【Unity2018.3】 VFXGraphでオーラ的なものを作る
こんにちは。会津大学学部2年の森口です。今回はUnity2018.3以降のバージョンから使えるようになったVisualEffectGraph(以下VFXGraph)を使って地面から湧き出るオーラのようなものを作っていこうと思います。
VFXGraphとは、Unity2018.3以降のバージョンから使えるようになったノードベースでエフェクトを作成できる機能になります。それまでのバージョンにも存在していたShurikenとは違いGPUで動作するためパーティクルの数が膨大になっても動作が重くなったりしない優れものです。 導入については後の作成過程の説明と合わせると非常に長くなってしまうため省略させていただきます。
以下のサイトに記載されているスライドの説明がわかりやすいので参考にして頂ければと思います。 VFXGraphには大きく分けて4つのコンテキストとその中に配置するブロック、ブロックのパラメータの変更などのために接続するノードが存在します。 発生時の処理を設定します。主に1秒間の発生数などです。 パーティクルの生存時間や発生時の生成位置、速度など初期値の設定を行います。 フレームごと行う処理の設定を行います。間隔はFixed Delta TimeかDelta Timeの2種類から選ぶことができます。 出力方法の設定を行います。点や線、平面など様々な出力方法があり、色や大きさの設定なども行うことができます。 ブロックはコンテキスト内に配置しパーティクルの大きさを変更したり、発生位置などの設定を行うことができます。機能ごとにブロックは分かれているため欲しい機能をコンテキストに入れることで複雑な処理もおこなうことができます。 ノードはブロックのパラメータを数学的に求めたり、現在の座標や速度などから変化させたい場合などに用います。三角関数や四則演算はもちろん円周率などの定数やパーティクルの現在の座標をとってくるものもあるのでノードをうまく組み合わせてブロックのパラメータをいじることでパーティクルに複雑な動きをさせてよりよいエフェクトを作ることが可能です。 では簡単なVFXGraphの説明をしたところで本題のオーラの作成に取り掛かっていこうと思います。 VFXGraphを作っていきます。Projectビューで右クリックをしてCreate>Visual Effects>Visual Effect Graphの順に選択し作成します。 次はInitializeコンテキストです。Capacityというのは画面に表示する最大数を示しています。また、NVIDIA社のGPUを使ってる場合は最小単位が1Warp(32スレッド)である関係で32の倍数で設定するほうが処理効率が良いそうです。(参考記事参照) 今回はVFXGraphを使ってきたわけなんですがUnity2018.3がリリースして間もないからか情報があまり入手できず現状探り探りで私自身いじっております…しかし、公式のサンプルやTwitterなどで動画を上げてらっしゃる方のものを見るととても美しいものやかっこいいものなどどれも素晴らしい作品が公開されているので、もっともっと勉強してUnityでのエフェクトを使いこなせるようになりたいと思います。
VFXGraphとは
導入
各パーツの説明
コンテキスト
Spawn
Initialize
Update
Output
ブロック
ノード
本題:オーラを作る
先に完成したものをお見せしますとこんな感じのものを作っていきます。
次に作成したものを右クリックしVFXGraphの編集ウィンドウを開きます。また、この時にシーンへ配置もしておきます。下の画像は新しいVFXGraphを作ったときの編集ウィンドウです。
そうしたら上から順にいじっていきます。
SpawnコンテキストはRateの値をお好みにいじるだけです。このブロックは1秒間の発生数を設定できます。今回私は2000にしましたが特別理由はありませんww。また、2000も出力しても全く重くならないのでさすがといったところでしょうか。個人的に他にも作ったのはあるのですが派手なものを作ると数万くらい出力することもあります。それでも大して重くならないのはおそるべしVFXGraph…
Position(Circle)は発生位置を円形にするもので中心や半径、0-2πの範囲で出現範囲を設定することも可能です。
Lifetimeは生存時間です。
SetVelocityで初速度を設定しています。Get Attribute positionで現在の座標を取得しy座標に‐0.5を掛けて初速度のx成分へ、x座標に0.5をかけてy成分へ入れてやることで各点の接線方向にパーティクルが飛んでいきます。ここでの0.5という値は大きくすればするほど外側へパーティクルが向かうようになるので場合によっては変更してみてください。後はz成分を設定してz方向へパーティクルが動くようにしてあげます。
最後にOuputコンテキストです。今回はUpdateコンテキストは特に処理をさせてないので省略します。
今回はLine OutputとQuad Outputを使います。それぞれ線とテクスチャの貼られた平面で出力するものになります。2つを使った理由ははじめ片方ずつでやっていたのですがどちらも何かが違うような感じで勢いで両方くっつけたらいい感じになったからですww
Line Outputのほうから説明します。一番上のブロックのTarget OffsetというパラメータにGet Attribute velocityでとってきた速度ベクトルの値を代入してやると線が速度ベクトルの方向を向いてくれます。後は色とサイズをお好みのものに変更してあげます。今回の設定だとSizeを1にしてしまうと非常に大きくなってしまうので注意してください。
次にQuad Outputです。今回使ったテクスチャはデフォルトで入ってるパーティクルのテクスチャです。Face Camera Planeを追加すると常にカメラの方向を向くようになります。先ほどと同様に色を設定したら完成です。
ちなみに、この記事の一番上の画像は今回作ったもののグラフ全体図になります。最後に
参考記事